資格の面接で取得理由を聞かれたら、「なぜ必要だと思ったのか」「取得のために何をしたのか」「取得後にどう生かしているのか」の順に答えると伝わりやすくなります。資格名や「就職に有利だから」だけで終わらせず、自分の経験や応募先での仕事と結び付けることが大切です。
資格の取得理由は「目的・行動・活用」の順で答える
回答は、次の3点を含めると具体的になります。
- 取得を考えたきっかけ:仕事や学習、将来の目標との関係
- 取得に向けた行動:勉強方法や工夫したこと
- 取得後の活用方法:身に付けた知識を仕事でどう使うか
基本の型は、次のとおりです。
「以前から〇〇に関心があり、仕事で必要な知識を身に付けたいと考えたため、△△資格を取得しました。取得に向けては□□に取り組み、現在は学んだ知識を◇◇に生かしています。入社後も、〇〇の業務で役立てたいと考えています」
面接では、資格を持っている事実よりも、目的を持って学んだことや、学んだ内容を仕事に生かそうとしている姿勢が伝わるように答えましょう。
面接で使える資格の取得理由の答え方
仕事で必要な知識を身に付けたかった場合
「現在の業務で会計に関する知識が必要だと感じたため、簿記資格を取得しました。勉強を通して、日々の取引を数字で理解する力が身に付きました。今後は、売上や経費の確認など、正確さが求められる業務に生かしたいと考えています」
この答え方では、資格を取った理由と、実際の業務へのつながりを説明できます。すでに仕事で資格の知識を使っている場合は、具体的な業務も加えると説得力が増します。
未経験の仕事に挑戦するために取得した場合
「これまで経験のなかった分野に挑戦するため、基本的な知識を身に付けたいと考えて資格を取得しました。独学で計画を立て、毎日一定時間の学習を続けました。資格取得で得た基礎知識を土台に、入社後は実務を学びながら業務の幅を広げたいと考えています」
未経験者の場合は、資格だけで実務経験があるように話さないことが重要です。「資格で基礎を学んだので、これから実務を身に付けたい」と、現在のレベルを正確に伝えましょう。
将来の目標に近づくために取得した場合
「将来、〇〇の業務に携わりたいと考え、そのために必要な知識を身に付ける目的で資格を取得しました。学習を通じて、〇〇についての理解を深めることができました。今後は、資格取得で得た知識を実務で活用し、さらに専門性を高めたいと考えています」
この場合は、資格取得が将来の目標にどうつながるのかを説明します。目標が応募する仕事と関係していると、志望理由とも一貫した回答になります。
会社から勧められて取得した場合
「会社から勧められたことがきっかけですが、業務への理解を深める機会だと考えて取得しました。学習では〇〇を重点的に学び、業務の中で知識の不足を補うことができました。今後も必要な知識を自分から学び、仕事の質を高めていきたいと考えています」
会社の指示がきっかけでも、「言われたから取得した」だけで終わらせないようにします。取得後に何を学び、どのような意識の変化があったかを加えると、自主性を示せます。
取得理由に入れると伝わりやすい内容
取得理由を具体的にするには、次のような内容を自分の経験に合わせて加えます。
- 業務中に知識不足を感じた場面
- 資格の勉強で特に力を入れた分野
- 勉強時間を確保するために工夫したこと
- 資格取得後に実際に使っている知識
- 応募先の業務で役立つと考えている点
たとえば、「毎日1時間勉強した」だけでなく、「平日は通勤時間に用語を復習し、休日に過去問題を解いた」のように話すと、取り組み方が伝わります。ただし、実際にはしていない行動を作って話してはいけません。
「就職に有利だから」だけでは不十分な理由
「就職に有利だと思ったから」「履歴書に書けると思ったから」という理由だけでは、資格を取ろうとした背景や、学んだ内容が分かりません。この答えを使う場合は、資格が必要だと思った具体的な理由を続けます。
たとえば、次のように言い換えられます。
「就職にも生かせると考えたことが取得のきっかけです。ただ、資格名だけでなく実務に役立つ知識を身に付けたいと思い、〇〇の分野を重点的に学びました。今後は、学んだ内容を△△の業務に生かしたいと考えています」
このように、取得のメリットだけでなく、学ぶ目的と取得後の活用方法まで説明すると、回答に厚みが出ます。
面接で避けたい取得理由の答え方
資格名だけを答える
「〇〇資格を取りました」と事実だけを答えると、質問された取得理由に答えられていません。「何のために取得したのか」を一文加えましょう。
周囲に勧められたことだけを話す
「家族に勧められたから」「友人が取っていたから」だけでは、自分の意思が伝わりにくくなります。きっかけが他人からの勧めでも、その後に自分が必要性をどう考えたのかを説明してください。
資格があれば仕事ができると断定する
資格は知識や技能を学んだ証明になりますが、資格だけで実務経験まで示せるとは限りません。「資格を生かして即戦力になれます」と断定するより、「資格で得た知識を基礎に、実務を学びながら貢献したい」と伝えるほうが適切な場合があります。
応募先と関係のない資格を長く説明する
資格の内容を詳しく話しすぎると、面接の中心から外れることがあります。応募先の仕事と関係が薄い資格は、取得理由と身に付いたことを短く説明し、応募先で生かせる共通点があれば補足しましょう。
取得理由を答える前に準備すること
面接前に、資格を取得した経緯を次の順で整理しておくと、質問に答えやすくなります。
- 資格を取ろうと思った最初のきっかけを書く
- 資格取得によって身に付いた知識や技能を挙げる
- 勉強中に工夫したことや、苦労したことを整理する
- 取得後に知識を使った経験を確認する
- 応募先の仕事で生かせる点を一つに絞る
回答は長くなりすぎないよう、まずは30秒から1分程度で話せる内容にまとめます。面接官から「具体的には何を学びましたか」「どのように勉強しましたか」と聞かれたら、準備した具体例を追加しましょう。
資格取得後に活用していない場合の答え方
資格を取得したものの、まだ仕事で使っていない場合は、活用した経験を無理に作る必要はありません。取得理由と、今後どのように生かしたいかを正直に説明します。
「〇〇の知識を体系的に学びたいと考え、資格を取得しました。現時点では実務で使う機会は多くありませんが、学習を通して基礎を身に付けることができました。今後は、△△の業務を担当する際に知識を生かし、実務経験を積みたいと考えています」
取得後の実績がない場合でも、資格取得の目的と今後の行動が明確であれば、事実に沿って回答できます。
資格の取得理由を答えるときのポイント
資格の面接で取得理由を聞かれたら、「きっかけ」だけでなく、「学んだこと」と「仕事での活用方法」まで伝えることがポイントです。
- 資格を取った目的を自分の経験と結び付ける
- 勉強中の具体的な行動を一つ入れる
- 取得後の活用方法を応募先の仕事と関連付ける
- 実務経験や成果は、実際に経験した範囲で話す
- 30秒から1分程度で要点をまとめる
まずは「なぜ取ったのか」「何を学んだのか」「入社後にどう生かすのか」を紙に書き出し、その3点を自然につなげて練習しましょう。







